ライン川での休息

hayahiro8232007-02-17

わずか2日で10枚の原稿の下絵を完成させたカエサルは、
ライン川の畔で、しばしの休息を軍団に命じた。


休息の間カエサルは、周辺の状況を調べるために、
ゲルマン人騎兵を偵察に出した。
帰還した斥候の報告は、驚くべきものだった。
なんと、すべてのページの左右指定が間違っていたのである。
これでは、画面構成がまったく意味のないものになってしまい
場合によっては全滅すら覚悟しなければならない。


窮地に陥ったときの対応によって、
人間は次の2種類に分類することができるという。


1人目は、失敗したときに、その失敗を改善することで
状況の打開をしようとする人。
2人目は、失敗したときに、とりあえずその失敗はおいといて
別の新しい事柄で成功をすることによって
状況の打開をしようとする人。


カエサルは後者であった。
カエサルは軍団兵に、トレース台の建造を命じると
自らは、配下の第九軍団を率いて
11ページ目の下絵の作成に取り掛かった。
既に書いてしまった10ページは、
あとで多分何とかなるに違いないと信じることにした。