甲子園寸評1

今年の春の選抜は、予想が非常に難しいです。
去年や一昨年のように、スター選手が揃ったチームが少ないため
野球の基本に忠実なチームが勝ちあがっていくのではないかと思います。
開幕から全ての試合を大雑把に見てきましたが、
印象に残ったチームは、横浜・八重山商工北大津の3校。
早実も気になるところですが、準備不足の北海道栄が相手だったので
なんとも言えないところ。次回の試合を見て評価を決めたいと思います。


横浜のエース川角は、球速的には目を見張るものがありませんでしたが
打者に的を絞らせない丁寧なピッチングが目立ちました。
守備陣も相変わらず鉄壁で、勝つ確率が非常に高い試合運びをする
チームだと思います。


八重山商工はエースの大嶺が非常に光りました。
左・右の違いはありますが、球の伸びは04年度駒大苫小牧鈴木康仁
変化球のキレは、99年度静岡高校の高木康成に非常によく似ていると思いました。
チーム自体は一昨年の駒大苫小牧のように、勝ち上がっていくほど
波に乗っていきそうな雰囲気を持っています。
次の横浜に勝てば、優勝する可能性が一番高いチームになります。


北大津の投手真田は不思議なピッチャーでした。
110キロ台のストレートと80キロ台のカーブを
主体とした超軟投派ピッチャーです。
球速は高校生としてはかなり遅い部類に入るのに、
左のサイドスローから繰り出される巧みな投球術で
旭川実業の打者を翻弄していました。
この投手がどこまで上に行くことができるか注目です。