ほんとうの自衛隊のごはん
廣川ヒロトさんの「ほんとうの自衛隊のごはん 目達原駐屯地編」を
読み終えました。
平時の駐屯地における自衛隊の食事が紹介されてます。
堅苦しい文体ではなく、日記調でとても読みやすい内容でした。
廣川ヒロトさんは、駐屯地内の食事の内容を質実と評価してましたが
普段、米と味噌汁と野菜炒めという
戦国時代の足軽みたいなを生活してる自分にとっては、
すごい御馳走に見えてしまい、羨ましく思ってしまったりw
生活空間がそのまま移動してるような海上自衛隊と違って
陸上自衛隊の食事は(旧帝国陸軍のイメージもあって)貧相なイメージを
持っていたけれど、払拭されました。
あと、カレーは大量の人間に手っ取り早く美味しいものを提供できるので
すごく便利ですね。
余談ですが、カレーは明治期に海軍で採用されて、
郷土に帰った兵士たちによって農村に伝わり、上記の特性から
大量の人出を要する農作業時の昼食として広まることになります。
おおよそ二部の構成になっていて、後半は取材に至るまでの
経緯が掲載されていました。
取材の申し込みをする際に、「元自衛官です」と名乗ると
担当者の方が顔をほころばせるシーンなど、自衛隊という組織が
一つの共同体というか、家族のようなものに感じられてなんとなく
微笑ましかったです。
民間の業者が頻繁に駐屯地に出入りをしている部分も
興味深い部分でした。
ローマ軍の駐屯地の周辺に、民間の業者が集まってきて
後にパリなどの大都市になっていったように
自衛隊の駐屯地の周辺にも、同じように人がたくさん集まってくる
という構図が面白いですね。