甲子園寸評4

勝戦は思った以上に点差がつきました。
原因として考えられるのは、有迫選手の疲労、初出場で決勝進出の緊張感、
監督の大舞台での経験不足、伝統校横浜の与える重圧などなど。


決して清峰の実力が、横浜に圧倒的に劣っていたというわけではなく
ただ一つ、試合の主導権を渡さない力に差があっただけなのだと思います。
これは一朝一夕でモノにできる力ではありません。
甲子園での幾多の試合を経験した伝統校だけが持ちうる
一つの芸だと思います。


決勝進出までの過程は見事でした。
これから、甲子園での経験を多く積むことにより、いつか清峰
このような芸を持つ伝統校に成長することを期待します。





横浜高校の21点差での盗塁に対していろいろ意見が出てますが、
自分はこれに対しては賛成です。
確かにメジャーリーグでは、得点が大きく開いた試合で盗塁をすることは、
マナー違反とする傾向があります。
プロの試合では勝つこと以上に、「観客に魅せる」試合をすることが求められるため
このような傾向が主流であることは十分に納得がいきます。
しかしながら、これを高校野球に適用して議論することは
あまりに筋違いではないでしょうか。


プロの試合と違い、負けたら終わりの高校野球にとっては、
勝利をするための可能性を1%でも高めることが重要なのです。
選手も監督もそれを十分に理解していたからこそ、
今回の横浜高校の優勝があるのです。
21点差の盗塁に関しては「最後まで全力を尽くさないと相手に失礼」だと思って
実行したのではなく、勝利を得るための過程において、
ごく当たり前の行動をとったに過ぎないのだと思います。
綺麗ごとでも何でもありません。
勝負に徹しきった横浜高校の野球を、自分は評価します。







でも、見てるほうとしては、あまり気持ちの良いものではないんだけどねw